オーバーホール

ROLEXのオーバーホールを完了致しました。(愛知県西尾市/S様)

時計修理工房の近藤でございます。
本日もたくさんのお問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。

オーバーホールの日々(当ブログ)は、お客様よりお任せ頂きましたお時計のご紹介をすると共に、どのような経緯でお任せ頂き、実際に修理をご提案、実施に至るまで、できる限り細く紹介をさせて頂くブログでございます。宜しくお願いします。

再依頼にてお任せ頂きました、S様のロレックス・サブマリーナでございます。特殊なフジツボダイヤル(インデックス)のモデルでございまして、S様は最近アンティークのお時計専門店でご購入されたそうで、メンテナンスを含め、カレンダーの修理をお任せ頂きました。フジツボダイヤル(インデックス)は、その名の通りフジツボと言う固着動物が由来でございまして、山のような形をしております。こちらのモデルは市場ではなかなか手に入れることが出来ない希少なモデルでございまして、当然このタイプのサブマリーナは高値で取引されております。S様はロレックスの代表的なモデル数本を所有なさっておりまして、このお時計は、特にお気に入りとお話くださいました。大切な時計をお任せ頂き、誠にありがとうございます。

ご要望頂きましたカレンダーの不具合は、「日付の切り替わりがギコチナイ」でございます。カレンダー機構を確認したところカレンダーディクスの歯が潰れているのが発覚致しました。カレンダーディスクには、1〜31の数字と、歯車のような歯がついておりまして、24時(夜中の12時)を超える時に日付を送る爪が、カレンダーディスクの歯を押し切り替えます。しかし、この歯が潰れていたり、欠けていたりしますと、うまく切り替わらない場合がありましたり、半分だけ切り替わった状態となります。特殊なモデルのカレンダーディスクでございます為、純正のカレンダーディスクの供給が現在もあるか心配でございましたが、数個在庫がございました。希少なモデルは純正部品以外を使用いたしますと価値が下がってしまう為、純正部品の供給があるうちは、少々高額でございましても純正部品を使用し、修理する事をお勧め致します。

その他は、ゼンマイが劣化しておりました為、交換のご提案を致しました。ゼンマイの寿命は早くて8年前後でございまして、劣化が進むと切れてしまいます。その為弊社では、メンテナンスのオーバーホールなどを実施される場合は、ゼンマイの状態を確認し、近い将来切れてしまいそうな程劣化が見受けられる場合は、ゼンマイの交換をおすすめさせて頂いております。※ゼンマイは香箱と呼ばれる歯車に収まっておりまして、交換を行うにはお時計をある程度分解する必要がございます。例えばメンテナンスのオーバーホールを実施し、半年後にゼンマイが切れてしまった場合、ゼンマイの交換の為にお時計を分解する必要がございます為、再度オーバーホールが必要となる場合がございます。そのようなことが無いようにゼンマイの状態をチェックさせて頂いて、必要でありましたら、交換のご提案致します。

オーバーホールは、簡単に分けまして、お時計の【分解】→【洗浄】→【組み上げ】の3工程に分かれます。すべての部品を隈なく【分解】し、部品の素材や、機構に分け【洗浄】を行います。洗浄で古くなった機械油や、汚れ、金属が磨耗した切り粉などを除去し、部品の検品を行います。その後、新しい機械油を差し加えながら【組み上げ】を行い、機械の調整を行います。この工程の中で、見積もり時に交換が必要と判断させて頂いた部品や消耗品の交換を行います。消耗品の代表はパッキンでございます。裏蓋や、ガラス、リューズの密閉性を最大に高める為のパッキンでございますが、材質がゴムでございますので、数年で経年的な劣化を起こします。その為、弊社ではオーバーホールの際に交換をしております。※S様のロレックスはオーバーホール時にすべてのパッキンを交換致し、万全な状態に致しましたが、お時計の裏蓋の歪み、ケース本体の経年的な劣化が原因で、本来の防水性能までの防水検査は通過致しませんでした。

以上が、S様のロレックス・サブマリーナのメンテナンスのご紹介でございます。ここまでご覧頂き、ありがとうございます。以下は弊社のお時計お預かり方法や、修理までの流れを記載しております。

弊社の本社窓口は、愛知県名古屋市の西区にございます。お預かりするお時計の多くは、ご郵送にてお預かりしておりますが、近郊のお客様は、本社窓口にお持ち込み頂く事もございます。近郊でも弊社がご用意しております、お時計を安全に輸送する箱(梱包パック)をご利用いただき、ご郵送にてお任せ頂くことも大歓迎でございます。

お時計を窓口にて直接お預かりさせて頂き、その際お時計の購入時期や、メンテナンスの有無、希望されているメンテナンスや、現在のお時計の状態、お気になさっている症状等を伺います。窓口には、受付専属のスタッフが在中しております為、安心してお任せ頂けると大変好評を頂いております。

お預かりしましたお時計は、状態の確認を行い、各角度からの写真撮影を行いまして、お問い合わせをいただいた時に、管理システム上で瞬時に確認ができるように努めております。受付が完了致しますと、本社窓口より、実際に修理を行う工房へお時計を運びます。セキュリティの都合上、受付窓口では一切修理を行っておりません、また修理を行う場所等も非公開にしております。

お時計を工房に運びましたら、担当の技術者(時計修理職人)がお時計の動作確認から内部の確認を時間をかけて確実に行います。オーバーホールメンテナンスの場合、平均1週間~2週間ほど見積もりにお時間を頂いております。お時計のモデルや症状、状態によりましては、部品の供給の確認などを行います為、3週間ほどお時間を頂く場合もございます。同じモデルのお時計でございましても、同じ状態のお時計はございません。大切なお時計を確実に検査させて頂き、お見積りをしております為、どうしてもお時間を頂いてしまいます。

技術者のメモや、見積もり(見解)が整いますと、見積もりを案内するスタッフが見解を元に、実際にお客様にご案内するお見積り、またお見積りの補足事項を書き起こします。お見積りが整いますと、ご希望のご連絡手段でご案内をさせて頂き、修理のご意向を伺います。

弊社は、全て項目別に修理内容、金額をご案内しております為、オーバーホールにどのくらいの費用が掛かり、この部品がどのように悪くなっていて、またその部品はどのくらいの費用をかけて交換が必要なのか、とてもわかりやすいと好評をいただいております為、お見積りのご案内は、数ある業務の中でも大切にしている部分でございます。

最後までご覧頂き、誠にありがとうございます。ロレックスのお時計に限らず、腕時計の修理を専門として修理をご提供しております為、お困りの症状や、メンテナンスのご要望等ございましたら是非、私近藤までお問い合わせ頂けますと幸いです。大切なお時計を責任を持ってメンテナンス及び、修理させて頂きます。

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